【感想&書評】海猫沢めろん『頑張って生きるのが嫌な人のための本』

おはようございます、しみしょーです。

今回取り上げるのは、『頑張って生きるのが嫌な人のための本』です。(2014,大和書房)

僕が好きなラジオ番組「文化系トークラジオlife」でめろん先生を知り、
気になった本を読むことにしました。

それでは早速、海猫沢めろん『頑張って生きるのが嫌な人のための本』の感想を紹介していきます!

『頑張って生きるのが嫌な人のための本』まとめ。良かったところは?

この本では、自由」という言葉・概念についてあらゆる角度からゆる~く優しく考察がされています
その中に、たくさんのアドバイスが詰まっています。

キーワードとしては、平凡」「」「社交性」「自意識などが挙げられます。

著者の体験や、名著・寓話からの引用などが散りばめられているのが特徴です。

良かったポイント!①納得感のある優しい語り

まず良かった所の1つ目をあげます。それが文章の語り方です。

タイトルが「頑張って生きるのが…」なので、励ましてくれる感じのイメージを持たれる方も多いのでは?、と思います。
自己啓発かな?僕もそう思って読み始めました。

ですが、読んでみると、その期待が裏切られます。どこか薄暗い自分の一部分を、

めろん先生の語りが包み、照らしてくれている、そんなイメージ・印象を受けました。

p133「自由は自分の心の外にある」からから、一部分を引用します。

自分の中だけを探しても、狭い自由しか見つかりません。自分探しなどをする人を見ると、「自由を自分の中に求めすぎていた」というぼくの経験が思い出されてしまします。自分の中に自由なんてありません。(中略)外に出ないと、自分の「自由の枠」が広がらないんです。

この1ページは僕がもやもやと抱えていた「自由」の概念をはっきりさせてくれました。

ちょっと僕が19才の時の話を聞いて(読んで?)ください。

僕は大学を休学して、アメリカで農業研修生として1年半生活をしました。

なんで休学したかというと、自分の時間が欲しかったんです。サークル運営をして自分の時間が削られていく中で、なんで人の世話ばかりしないといけないんだ、もっと自分の時間が欲しい、と強く思っていました。

そして、自分だけの「自由」を求め、僕は自由の国、アメリカに行きました。

でも、今帰国して思うのは、アメリカで自分の時間ができたかというと、そうじゃなかったんです。

アメリカでは、言葉が「不自由な分、いかに人と良好な関係を築き、助けてもらうかで必死でした。言語学習・肉体労働の疲れで自由に使える時間はぜんぜんなかった。

でも、なぜか好意をもって接してくれる、信頼して仕事を振ってくれる、そんな生活に僕は「自由」を感じました。

その時初めて、自分「だけ」の「自由」というものは無くて、人とのかかわりの中で「自由」が見つけられるんだと気づきました。(本文を読んで気づかされました)

なんだかそんなこんなで、僕の人生観と重ね合わせて読んだら、何回か泣きそうになりました。それに気づかせてくれる優しい語りがポイントその1。

良かったポイント!②引用が適切で、うまい。腑に落ちる。

次のポイントは、引用で心をわしづかみにされるということ。

さきほどの、人と関わることが自由と繋がっている、というところで、本文では夏目漱石の『草枕』が引用されています。孫引きですが、一部引用させてください。(p58)

人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶住みにくかろう。

感動しました。なるほど、漱石はこうやって読むのか、と。アメリカに行く前に何冊か漱石は読みましたが、僕は何も気づかなかった。

こういう読書から学べる、感じる能力って、自分の経験があってこそなんだろうと思います。問題意識がなくて、アンテナ立ててないと通り過ぎちゃう。めろん先生はそんな引用をバシバシしています。プロだなあ。

『頑張って生きるのが嫌な人のための本』はこんな人におすすめ!

  • 最近人生に自由が無い気がするひと
  • 前向き、リア充にうんざりしてるひと
  • なんかつらいひと
  • 自由について色々と考えてみたいけど、哲学はちょっとハードル高いなーってひと

ぜひ一読を!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は海猫沢めろん『頑張って生きるのが嫌な人のための本』の感想を紹介しました。

優しい語り口や、引用の仕方が参考になる良書だと思います。

この本は2018上半期読んだ本ランキングでダントツの1位になりそうです。

大人買いして人に勧めたいくらい、読む価値のある一冊だと思います。

僕はますますめろん先生のファンになりました。

このログや、紹介した本について、twitterやコメントで、感想も聞かせてくださると、しみしょーはとても喜びます(^^)/

ではまた。

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